被災宅地危険度判定とは、大規模な地震や大雨などで、宅地が大規模かつ広範囲に被災を受けた場合に、宅地の被害状況を迅速かつ的確に把握したうえで危険度を判定し、住民の皆様に情報提供を行うことにより、二次被害の軽減・防止を図ろうとするものです。
平成28年の熊本地震の際には、本県の被災宅地危険度判定士延べ135名が被災市町村(熊本市、益城町、南阿蘇村など)を支援するために、現地へ派遣されました。
被災宅地危険度判定の結果は、下記の3種類の判定ステッカーを見えやすい場所に表示し、当該宅地の使用者・居住者だけでなく、宅地の付近を通行する歩行者に対しても安全であるかどうかを識別できるようにします。
判定結果は3種類のステッカーを現地の見えやすい場所に貼り付けて表示します。
ステッカーはそれぞれA3サイズです。
(赤) (黄) (青)
この宅地に入ることは この宅地に入る場合は この宅地の被災程度は
危険です 十分に注意してください 小さいと考えられます
判定ステッカーには、判定結果に基づく対処方法についての簡単な説明や二次災害防止のための処置についても明示します。また、判定結果についての問い合わせ先もステッカーに表示しています。
なお、判定は造成された宅地について擁壁や斜面等の確認を行うもので、建築物について確認を行う被災建築物応急危険度判定とは異なります。
目的をご理解いただき、判定のための調査の際にはご協力くださいますようよろしくお願いします。
地震で被災した建物について、余震で倒壊するなどの危険性があるかどうかを判定して表示を行うものです。国や地方公共団体、建築関係団体などが連携し、被災地域に判定士を派遣して行います。
大きな地震が起きると建物は少なからずダメージを受け、倒壊は免れていても地震に対する強さが弱まっている可能性があります。大きな地震の後には数回の余震が予想されますが、弱くなった建物は、余震によって倒壊したり部材が落下したりして人的被害を起こしかねません。このため、被災者がそのまま家にいていいのか、避難所に避難した方がいいのかなどを判断するために、救命・救急・消防活動と並行してできるだけ速やかに応急危険度判定を行う必要があります。
判定結果は3種類のステッカーを建物の出入口などに貼り付けて表示します。
ステッカーはそれぞれA3サイズです。
(緑) (黄) (赤)
この建物は使用可能です この建物に立ち入る場合は この建物に立ち入ることは
十分注意してください 危険です
なお、地震発生後の建物の判定には次のようなものもあります。これらは判定の目的や基準がそれぞれ異なります。
■被災度区分判定…建物の復旧対策を検討する目的で応急危険度判定後に建物の被災度を詳細に判定するもの
■住家被害認定…「り災証明書」を発行する目的で被害程度を認定するもの
また、建物と同様に、造成された宅地に対しても災害時の応急対策として危険度を判定する制度があります。
■被災宅地危険度判定 …地震や降雨等による宅地災害が広範囲に発生した後に、二次災害を防ぐ目的で被害の状況を把握して宅地の危険度を判定するもの
※降雨災害にも対応するところが建物の応急危険度判定と違います。
それぞれの目的をご理解いただき、判定のための調査の際にはご協力くださいますようよろしくお願いします。